水道用語一覧
塩分濃度水や液体中に溶解している塩の量を示す指標で一般的には、水中の塩分をミリグラム(mg)またはグラム(g)で示し水1キログラムあたりの塩分の質量として表現します。また、パーミル(ppt、1パーミルは1,000,000分の1)またはパーセント(%)で表すこともあります。塩分濃度は、海水、地下水、湖、河川、土壌、飲料水など、さまざまな水域や水源で測定されます。塩分濃度の測定は水質評価、環境モニタリング、農業、飲料水供給、産業プロセス、海洋学、水資源管理などのさまざまな分野で重要です。主な用語として以下があります。
●淡水(低塩分)
塩分濃度が低い水は淡水と呼ばれ、一般的に飲料水や農業用水として適しています。淡水の塩分濃度は通常、1,000 mg/L未満または1パーミル未満です。
●汽水
塩分濃度が淡水と海水の中間にある水域を指します。汽水域は、河川が海に注ぎ込む口、湾、または河口などで見られます。
●海水(高塩分)
海水は高い塩分濃度を持つ水で一般的に塩分濃度が35,000 mg/L(35 g/L)以上です。海水は海洋生態系に特有で塩分の濃度は海洋学の研究や海洋資源の探査に関連しています。
●塩分濃度の影響
塩分濃度は水の密度、凝集力、凝結力、凍結点、沸点など多くの物性に影響を与えます。また、生態系にも影響を及ぼし塩分耐性の生物種が海水域に生息することができます。
塩分濃度はさまざまな方法で測定でき、電気導電度測定、重量測定、化学分析などが一般的で水の塩分濃度は、地域によって異なり、海洋、内陸湖、塩湖、河川などの水域において一様ではありません。
水道水に含まれるる塩分濃度
水道水に含まれる塩分濃度は一般的に極めて低く日本の水道水では塩化物イオン濃度が概ね200mg/L以下に抑えられており飲用に適した基準が維持されている。塩分濃度が高くなる要因として海水の混入、地下水の塩分含有量の影響、給水施設の老朽化による漏水が挙げられ特に沿岸部では高潮や津波による一時的な塩水の流入が課題となる。高度浄水処理を導入している地域では逆浸透膜やイオン交換樹脂を活用した脱塩処理が行われ塩分濃度の上昇を防ぐ対策が講じられている。配水管の材質によっても塩分の影響が異なり塩化物イオンが高い水では金属管の腐食が進行しやすく特に鋳鉄管や亜鉛メッキ鋼管では内部の腐食が発生し水質悪化の要因となる。水道法に基づく水質基準では塩化物イオンの上限値が定められており、塩分濃度が基準を超えないよう監視体制が整備されている。淡水化技術の進展により海水淡水化施設が整備される地域も増えており特に水資源が限られる島嶼部や乾燥地域では重要な供給手段となっている。水源の管理も塩分濃度に影響を与える要素でありダムや河川水を利用する場合には取水地点の選定や流入水の水質分析が欠かせない。農業や工業用水との競合がある地域では塩分濃度が変動しやすいため水道事業者は継続的なモニタリングと水質調整を行いながら安定供給を図っている。気候変動による海面上昇や降水パターンの変化も水道水の塩分濃度に影響を及ぼすため将来的なリスク管理として水源の多様化や適切な水処理技術の導入が求められている。
